IRSでEINを取得する

IRSでEINを取得する・・・。
貿易関係者やiOSアプリ制作者などを除く、普通の人は「なんだこのアルファベットは!?」っていう感じですよね。もちろん私も同感で初めて見るチンプンカンプンなワードでした。

以前の記事「電子書籍を販売するには(2014.9.3)」で、「EIN取得は事実上、最難関」と書きました。
「どこが難関?簡単だったけど?」という方と大きく頷かれる方がおられると思います。簡単な方にはほんと簡単だけど、一旦つまずくと本当に厄介ですので経験談と共に解消策を書いておきます。

「IRSでEINを取得する」。これを日本語に訳すと「アメリカ合衆国内国歳入庁で米国納税者番号をもらう」ということです。
そんな番号、必要なの?本を出したいだけなんだし、手続きが面倒なら別に欲しくないけど?・・・って感じですよね。でもね。
この番号がないと支払われるロイヤリティからアメリカの源泉税30%が差し引かれてしまいます。
この記事をお読みの日本在住の方は日本で所得税を納税されると思いますが、その事を支払う側(アメリカの amazon KDP)はわかりません。なのでアメリカの法律により予め源泉税として差し引く訳です。日本の納税者は「本来、納める必要のない税金をアメリカ政府に支払う」ことになってしまいます。
EIN(米国納税者番号)は「私は日本に住んでるんで日本で納税しますねー♪」ってことを正規に証明をした結果に貰える番号です。なので支払う側は番号に基づいて「はーい、そんなら30%を差し引かずに支払うねん♪」と、なる訳です。
ま、面倒でも取得しておくべきですね。

ちなみにこの番号、Amazon KDPでは取得していなくても、30%を差し引かれても構わないのなら出版はできるようです。
しかしApple社のiBooksでの出版や、アプリを販売しようとする場合、手続きの初期段階から入力を求められますので、取得していることは必須条件となっているようです。一度EINを取得しておけばあなた専用番号ですので、同じ番号が他社(この場合、Apple社)にも使えます。

何がそんなに面倒なのか

私自身、出版前にいくつかの記事を読んで難関っぽく書いてあったものも読んでいました。しかし簡単にできるという記事もあったので、結局「なあーんだ、簡単そうじゃないの」と、思っていました。「たいそうに書くんじゃないよ!」とさえ・・・(笑)。
しかし決してたいそうに書かれていた訳ではなかったということに気付くのに長い時間はかからなかったのでありました(^^;)。

EIN取得手続きの方法には3つの選択肢があります。電話、FAX、郵送の3つです。
自分のつたない英語力を考え「FAX」を選択したのですが、書類を用意して送信しようとしても、つながりません。「おっかしいなあー」。
参考にしていたWebの記事が古かったので、電話番号が変っていました。
「なーんだー、もしかしてこれが難関?たいしたことはないなぁー」とか思いながら、現在の番号を調べて送信直しました。
早ければ翌日には返信FAXが来るらしいので、安心して待ったのですが来ません。「ま、明日かな」来ません。一週間待っても10日待っても返信が来ないのです。
間違いがあったのかな?と見直しても完璧にしか見えません。
「もしかして、ウチの番号、海外から繋がらないのか?」とか疑って、海外の友人に頼み電話してみてもらったりもしましたが、もちろん正常でした。
どこが悪いのか、わかっていれば次の手が打てるので問題はないのですが、明日来るのか、明後日になっても来ないのか、解らないものを待つのは非常に疲れました。

EIN取得代行の業者さんに相談してみたのはこの時期でした。(後述)

結局、海外在住の友人が代理人として手伝ってくれることになったので、代理を頼むための書類を作って一任し、無事に取得することができました。
この一ヶ月間のどんよりがすっきりと晴れて、ぐんと初出版に近づく事ができました。
めでたしめでたし。

さて、この記事の本題はここからです。
私の代理人をしてくれた友人(日本人)は、英語力があることはもちろんですが、公務員なので事務手続き(商慣習?)にも精通していたようです。
また偶然、IRSの窓口担当は過去に日本語を習っていたらしく、軽いジョークを挟みつつ楽しく手続きできたと聞いています。そしてその合間に、いろんなウラバナシを聞き出してくれました。その内容が、今後手続きをされる方に役立つのではないかと思いますので以下に書きます。
IRS窓口担当者のお名前もID(本人証明番号)も聞いていますがここでは控えます。またこのような記事にすることには了承を得ています。というよりもむしろ「日本の皆さんに伝えて」と聞いています。尚、以下はIRSの見解ではなく、親切ないち窓口担当者さんの意見です。

 IRS窓口担当から見たEIN申請書類(日本からのFAX)

とにかく「とても読みにくい」そうです。
FAXの解像度が違うのか、それともA4からレターサイズに縮小されてしまうせいかは解りませんが、日本からのFAXは、(自動判別機にかけた後、不明な文字を)ルーペを持ち出して一生懸命判別しようとするそうです。「i」が「l」に見えてしまうことが多いようです。
日本人なら当たり前の住所でも、異国の知らない地名(固有名詞)ですから常識で判別できないですよね。例えば住所欄に「suita-shi」とあれば、日本人は「スイタ市」だろうと思うでしょう。しかし異国の地名が「sulta-shl」と見えれば「そういう住所があるのだろう」と思うでしょうし、特に疑わない方が自然ですよね。
そのため窓口のご担当から、申請書類は「全て大文字で入力するほうがよい」という意見をもらっています。
ここんとこがこの記事の主題です。

わたしの推測です。申請書類受付の担当窓口としては、自動判別で何カ所もエラーが出る書類をいちいち解読するのは、できれば避けたいでしょう。見なかった事にして次の書類に手をつける、なんてこともあるかも知れません。人間だもの。いや、だから推測ですって(^^;)。

確かに「SUITA-SHI」と書けばかなり読みやすくなります。自動読取機のエラー率も格段に下がるでしょうから、読めないからとはねられる可能性は格段に減りそうです。
さらに、万が一の間違いを訂正する手間も省けます。というのも、首尾よく番号が取得できたとしても、後日郵送されてくる確認書類にスペルミスがあった場合に訂正するやりとりもまた面倒なものでした。できれば避けたいです。
全部大文字入力は最初から「読みやすく」書類を作るために有効な方法だと思います。

EINは一度取得してしまえば再度申請することはないので、私は「大文字入力」の技(?)を使うことはありませんが、もしも何かの事情で再申請する時は、大文字で入力しようと思います。

 代行業も含めて検討する

私自身は、もともとグラフィックデザインを生業としていたので、その延長として、電子書籍全体の制作を請け負えないかという思いも持っています。
そのため、全ての行程を自分自身で行いました。
しかし、多くの方の動機は純粋に「本を出版したいだけ」だと思います。
上記の方法で、EIN取得の成功確率はかなり上がると思いますが、面倒なことに変わりはないかも知れません。(私のようにノウハウを蓄積する必要のない)一般の方は、代行業者に依頼することも含め検討されるのもテだと思います。特にEIN取得においては「来るか来ないかわからない返事を、いつまで待てばいいのかさえわからないままに待たされる」のはかなりしんどいです。例え費用はかかっても、すっきりと作業を進めた方がいい場合もあると思います。費用が安いのにもかかわらず親切に教えていただけた良心的な代行業者さんもありました。その節は「もう少し待ってみれば?」のアドバイス、ありがとうございました。

 

以上、「IRSでEINを取得する」でした。お役に立てれば幸いです。グッドラック!

IRSでEINを取得する」への2件のフィードバック

  1. なるほど、超納得。
    もういちどがんばってみます♪
    ありがとうございました。

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